社内広報2023.8.16 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文
皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリイエティブアローズの乳井です。
ここ数年、M&Aや事業承継が増えています。そんな中で弊社に良く寄せられる相談をテーマにご紹介したいと思います。
「社内広報のアップデート」
大手上場企業から中小企業まで、このテーマは今まで以上に真剣に捉えられています。特に大企業の場合、従業員数・事業所数が多いだけでは無く、複数の事業ドメインを抱えています。そんな環境下での異なる文化の交わりはデリケートな一面も潜んでおり、とても難しい調整が必要になります。ではこのテーマについてどのようにアプローチしていけば良いのでしょうか。
「社内広報の目的や成果を再考してみる」
社内広報をしっかり機能させるためには、当然ながらそれなりの運営予算が必要となります。まずは、その予算を投資して何を成し遂げたいか?をあらためて検討する必要があります。最低限、社内広報を通じて、
・企業ビジョンやミッションの浸透
・帰属意識の向上
・モチベーションの向上
・企業ブランディングへの寄与
・リクルートマーケットでの優位性
は達成したい目的ではないでしょうか。
また、M&A等で統合した場合は「異なる企業カルチャーの融合」が最重要テーマになってきます。
「企業視点で伝えたい事ばかりに偏っていないか」
代表からの時流にシンクロしたメッセージや、事業進捗の報告・事例の紹介・イベント情報・社員紹介等、今の会社の取り組みや現状を丁寧に伝えていく必要があります。その際に注意したいことは、一方的なお知らせになっていないかという事です。社員が自分ゴトと感じられるアイデアが必要となります。
例えば、
・有給休暇を有効活用した休日レポート
・産休制度を利用した社員の声
・キャリアアップを目指す人のドキュメンタリー
社員が主役の企画を実施する事で、単なる社内広報という取り組みが社員と共創するという取り組みにアップデートされます。また有給取得や制度利用を促す事にもつながりES向上にも寄与します。
「その情報は社員にしっかり届いているか」
せっかく準備した社内広報は、ぜひ社員一人一人に確実に届けたいところです。ここで以下2点を検討する必要があります。
1、年代ごとに自分ゴトと思える情報構成になっているか?
例えば、
・年齢ごとに企画を検討する(20代向、30~40代向、50代以上向け)
・ライフスタイル別(独身、既婚、子供あり、孫あり)
それぞれのセグメントごとに合った企画を検討したいものです。
2、情報のデリバリーを考える
一般的には、紙に印刷した広報誌を上司より手渡しするケースが多いと思います。それに加え、WEBサイト上でも展開したり、SNSを活用したりと、より社員の状況に合わせて情報にアクセスし易い工夫を施しています。特に社外に向けても公開する事で、開かれた企業という印象を与える事もできます。
ちなみに、海外の企業ではよりダイナミックでアイデアに溢れる取り組み事例もあります。
・社内広報にスポンサーをつける
・YOUTUBE番組化する
・ラジオ番組化する
如何でしたでしょうか?現在社内広報をきっかけに企業力を向上させたいと考えていらっしゃる方は参考にしてみてください。
現在、日本のマーケットではゼロゼロ融資の返済もはじまり、企業倒産件数が加速して増えています。倒産理由は「人手不足」が少なくありません。今まで以上に企業力が問われています。社会や地域から選ばれ、期待される企業でなければ、人材を集めることはますます困難になるでしょう。組織の変化は緩やかに進行し、ある日突然大きなインパクトを齎すものです。その緩やかな変化を見逃すことなく、企業力を磨いていかれることを願っております。
株式会社クリイエティブアローズ
https://www.creative-arrows.co.jp