10年先2024.4.11 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文

皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリイエティブアローズの乳井です。
現在、多くの企業ブランディングプロジェクトを抱えております。代表者と深いディスカッションを重ねているのですが、どのように進めているのかをお伝えしたいと思います。

発掘
私が一番はじめに取り組むことは、事業に関する本質的なディスカッションを繰り返すことです。目的は企業の人格や性格を明確にし、可視化するためです。企業からのメッセージや提案が従業員や社会に浸透し易い状態を築くためです。例えば、こんなやりとりをします。

✔何のために事業をしているのか?
✔誰のために事業をしているのか?
✔事業の目的や課題感は?
✔企業理念等のメッセージの意図は?
✔企業の個性や魅力は何か?

ほんの一部ですが、このような質問からのディスカッションを繰り返しながら、代表者や企業の現在の魅力や課題感、潜在的なポテンシャル等を炙りだす事が私のミッションです。そこで必ずといっていい程ぶつかる壁があります。


企業ブランディングを本格的に行う場合、その目的は「次の3年~10年の事業成長のため」というケースが殆どです。そんなイメージを共有し合いながらディスカッションを重ねていくのですが、「今までの自分達」や、「自分達らしさ」、に囚われ過ぎてしまい、思考の出発点が原点に返り過ぎてしまうパターンが良くあります。その状態で考えを巡らせていくと視座が固定されてしまい、10年後の未来を創造する事が難しくなってしまいます。結果として、単なる焼き直し的な企業ブランディングに陥る可能性が高くなってしまいます。CIだけを変えるとか、企業サイトだけをリニューアルするとか、中身の無い表層的な取り組みに終始し、確かに見た目は新しくなった感じはするが、従業員やサービスを受ける顧客に与えるポジティブなイメージはそんなに大きくありません。そうなってしまっては残念です。現状や過去の自分たちに囚われ過ぎてしまう事からの脱却が出来るかどうか?ここが大きなポイントになってくると私は考えています。

気づき
私は一連の取り組みの中で、多くの言葉やメッセージを代表者に整理して貰うようにしています。代表者の価値観や哲学等を知るうえで、最も有効だと考えているからです。以下のような流れです。

①まずは私が、「パーパス」・「ミッション」・「ビジョン」・「バリュー」・「クレド」・「タグライン」の言葉をデザインし、叩き案として準備。
  ↓
②代表者はそれを深く読み解きながら、事業や自身の想いを言語化し加筆・修正を加えていく。
  ↓
③代表者は社内の主要メンバーと共に、さらに伝わりやすい言葉探しを続けていく。
  ↓
④ある程度まとまった時点で、私とディスカッションを重ね、言葉を磨いていく。

そうすると、
「うちの会社は今までこういうテーマで、こういう価値観で30年やってきたから」という会話から
「この内容だと、表現は新しいが結局何も変わっていない、つまり変わらない気がする」や
「次の10年の成長を考えたとき、今のままでは絶対にダメだ。思いっきり変えてしまおう」
という風に変わっていきます。バランスは大事ですが、

今までの自分達 < これからの自分達

という状態に吹っ切れていけるかどうか、簡単そうでなかなか出来ない事。でも絶対に必要な気づきです。代表者が企業ブランディングの目的を正しく理解し、腹落ちしなければ

今までの自分達 > これからの自分達

という思考や価値観に縛られてしまい、10年先を見据えたビジョンやミッション等のメッセージを創っても、残念ながら人の心を動かす程の強さや新しさはありません。

創業期や成長期をしっかりとリスペクトしたうえで、次の10年に情熱を燃やす。それは10年後の自分自身を想像する事でもあります。そして、今多くの企業が抱える課題に「人材採用」が挙げられます。大学生や20代前半の人間から見て、その企業が魅力的に映らなければなりません。これからの時代、事業環境は悪くなくとも、人手不足が成長を阻害する大きな要因である事に疑いの余地はありません。ますます中小企業はブランディングという取り組みに着手しなければならなくなるでしょう。

ご興味のある方が是非SHIP鈴木先生までお問い合わせください。

株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文

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