自由な発言を引き出す「信頼感」の醸成2024.9.11 株式会社クリエイティブアローズ 古川 智一

会社内でのコミュニケーションを活性化させ、各スタッフが安心して意見を述べられる環境を整えることは、組織のパフォーマンスを飛躍的に向上させる重要な要素です。
「心理的安全性」という言葉がありますが、これをもっと親しみやすい言葉で表現するならば「信頼感のある組織文化」と言えるでしょう。
信頼感がある職場では、誰もが自分の意見やアイデアを恐れることなく発言でき、それが組織の成長やイノベーションの原動力となります。

実際、マーケティングやブランディングの現場では、多様な視点やアイデアが必要です。
デザインの方向性からプロモーション戦略の最適化まで、さまざまな場面でチーム内の自由な議論が不可欠です。そのためには、各メンバーが「自分の意見が尊重される」「挑戦しても批判されない」という感覚を持つことが大事です。
この信頼感を高めるためには、組織全体としてコミュニケーションの質を向上させるだけでなく、リーダー自身がそれを率先して実践する必要があります。

 

リーダーとしての「任せる力」

前回のブログで「引き出す力」をテーマにしておりますが、信頼感のある組織を築く上で、もう一つ重要な要素は「任せる力」です。
リーダーはすべてを自分でやろうとするのではなく、チームメンバーの力を信じ、業務を任せることで、メンバー自身が主体的に行動し成長できる環境を作るべきです。

マーケティングの現場では、クリエイティブなアイデアや斬新なプロモーション戦略を生み出すために、メンバー各自が自発的に動くことが求められます。これを可能にするために、リーダーは「任せる」ことを恐れず、メンバーに挑戦させる機会を与えるべきです。
たとえば、新しいキャンペーンを展開する際、デザインやコピーライティングを担当するスタッフに完全に任せ、必要以上に介入しないようにします。リーダーの役割は、進行の障害を取り除き、必要なリソースを提供することです。

任せることで、チーム全体の主体性が引き出され、組織としての一体感が生まれます。任せられたメンバーは、自分の責任と権限を感じ、業務に対するモチベーションが高まると同時に、自らのスキルを磨く機会を得ることができます。

 

二流ではなく、一流のリーダーを目指して

リーダーシップにおいて、よく耳にする言葉があります。それは「二流の上司は欠点を見つけて修正するが、一流の上司は可能性を見つけ、託す」というものです。
この言葉が示すように、優れたリーダーは人の欠点を指摘して修正することに固執しません。むしろ、メンバーの一人ひとりが持つ可能性や強みを見抜き、それを伸ばすための機会を提供します。

メンバーの欠点や課題だけに目を向けるのではなく、個々のアイデアやスキルを活かし、個々の能力を最大限に引き出すためには、失敗を恐れずに挑戦できる環境を作ることが不可欠です。プロジェクトにおいては、メンバーに業務を任せ、彼らの成長を期待しながら見守る姿勢が、チーム全体の成果につながります。


例えば、新しいプロモーション戦略の立案を任せることで、そのメンバーは従来の枠にとらわれず、斬新なアイデアを提案するかもしれません。
このようなチャレンジ精神を尊重し、結果に対するフィードバックを建設的に行うことで、メンバー自身が自信を持ってさらに良い成果を出せるようになります。

 

個々のメンバーが自由に発想できる場が不可欠です。ですが、心理的安全性の構築が過剰になり「ぬるま湯組織」と化すリスクも同時に存在します。
私たちはそのバランスを慎重に保ちながら、チーム全体のパフォーマンスを最大化するための取り組みを進めています。

「安全だからこそ挑戦できる」

メンバーにはあえて困難な課題や新しいプロジェクトに挑戦させることもあります。そこで得た経験と成功・失敗の両方が、次の挑戦に向けた強固な基盤を築くのです。
心理的安全性とは、単に安心感を提供するだけでなく、責任感と挑戦心を促す土壌でもあります。チーム全員が積極的に考え、行動することで、組織全体が持続的に成長できるのです。


 

このように、私たちが目指しているのは、メンバーが安心して意見を出せる場を提供しつつ、常に挑戦を求め、責任を持って行動できるチームです。
心理的安全性を確保しながらも、組織全体が「ぬるま湯」に浸からないよう、メンバーに適切な期待とフィードバックを提供し続けることで、成長と成果を両立させています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

株式会社クリエイティブアローズ
取締役 古川 智一

関連するBLOG

ContactContact弊社へのご質問・お問い合わせはこちらから