「構造で戦う」時代に、組織はどう変わるべきか2025.4.23 株式会社クリエイティブアローズ 古川 智一

“がんばり依存”から脱却し、構造で勝つ組織へ

「がんばり」では、もう乗り越えられない——
ここ数年、現場でこんな会話が増えていませんか?
「このボリューム、誰がやるの?」
「このスケジュールで、本当に間に合うの?」
「誰かが倒れたら終わりだよね…」

クライアントの期待は高まる一方で、現場には常に時間と人が足りない。
アイデアはある、熱意もある。でも、現実が追いつかない——
そんな“ねじれ”の中で、私たちは日々仕事をしています。

かつては“気合い”と“根性”で、どうにかなった。
でも今は、そう簡単にはいかない。
属人的な頑張りに頼る時代は、確実に終わりを迎えようとしています。

広告業界の構造自体が変わってきている。
人材は流動化し、育てる前に辞めてしまう。
領域は広がり、スキルの幅も深さも追いつかない。
誰かひとりのスーパープレイヤーがすべてを背負える時代では、もうないんです。

この変化に対して、どう向き合うか?
私が出した答えは「仕組み」と「チーム」に、本気で向き合うことでした。

 

自分一人では、もう届かない

昔は、どんな案件も「自分がやりきる」という姿勢で取り組んできました。
がむしゃらにクライアントのために動き、徹夜で企画をまとめ、あらゆる調整を一人でこなす…。
それが誇りでもありましたし、ある種の美学もありました。

けれど、今は違います。
案件のスケール、クライアントの期待値、関わる領域の多さ。
何もかもが大きくなり、一人で全てを抱えるのは不可能になっています。
むしろそれは“リスク”にさえなる。

だからこそ私の立場で「チーム設計」を重視するようになりました。

・誰が何を得意とし、どのフェーズにどうアサインするか
・プロジェクトを止めないための役割分担と進行管理
・経験の浅いメンバーでも成功体験を積み重ね、貢献できるフォーマットやテンプレートの整備

そういった仕組みを作ることで、
属人的ではない、“再現性のある成果”を出す体制を目指しています。

 

チームを強くするという覚悟

正直に言えば、私はまだまだチームビルディングのプロではありません。
恥ずかしい話、自分自身の得意・不得意、
スタッフの力を最大限に引き出すためのマネジメントスタイルなど、
まだ模索している部分が多くあります。
でも、だからこそ“逃げずに取り組む”と決めました。

今の広告業界には「個の力」だけでは乗り越えられない課題が多すぎます。
AIや自動化の波、リモートワークによる連携の難しさ、そして人材採用の難易度。
そうした壁を乗り越えるためには「本気で仕組みを作る」という覚悟が必要です。

チームの強さは「仕組みの強さ」でもある。
どんな人が入っても成果が出せる構造を作る。
新人でも早期に戦力化できるサポート体制を整える。
ベテランには専門性を最大限に活かしてもらう設計をする。
その“仕組みづくり”が、これからの広告会社に求められていると私は確信しています。

 

組織として、未来を切り拓くために

最終的にクライアントへ届けたいのは「信頼に値する成果」です。
そのためには、個人の頑張りだけではなく「組織としての信頼性」が欠かせません。

・いつ誰に相談しても、同じ品質が保たれる
・途中で誰かが抜けても、プロジェクトが止まらない
・誰が担当しても、結果に向けて前進する

そんな“構造として強いチーム”をつくる。
それが、これからの私のミッションだと考えています。

変化の時代だからこそ、まだまだ伸びしろがある。
だから私は「想いを仕組みに変える」ことに情熱を注ぎたい。
個の力をチームの力に。
熱意を成果に。
組織として未来を切り拓いていきます。

関連するBLOG

ContactContact弊社へのご質問・お問い合わせはこちらから