プロフェッショナルとしての責任感2022.7.21 税理士法人SHIP 鈴木 克欣
皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。
先日、自宅のWi-Fiの調子が悪く、ある企業に電話した時の話です。
電話のアナウンスで複数の質問をされ、やっとこちらの要望先につながる。
その後も、最初に出た担当者から2、3人担当者が変わり、その都度同じ説明をする。
皆さんも同じような経験があると思います。
いわゆる「たらい回し」です。
この一連の流れの中で、私が感じたことは、「責任感」の欠如です。
担当者が変わるたびに、
「その件は責任を負うことができないので、別の者に任せます」
と言っているように感じました。
担当者が変わるなかで、リスクヘッジが行われ「責任」から切り離されていく。
きっと、今の日本の様々なシーンで感じることができる「あるある」です。
こういうケースが日本の「常識」になっていることに
「おかしい」と感じる人がどれだけいるでしょうか?
私が、SHIPスタッフにいつも伝えていることが、
「プロフェッショナルとしての責任感」です。
経験年数や資格に限らず、顧客からお金をいただいている時点で
その仕事には「プロフェッショナルとしての責任感」が必ず生じます。
同時に、1人に「責任」を負わせることはしません。
SHIPでは、1社の顧問先に対して、3人から4人が対応します。
財務担当者、報告担当者、申告担当者、そして私です。
SHIPのように1社に対して複数人が対応するケースの場合、
気をつけないと、「責任感」の欠如が生じます。
「私はここまでやっています」とそれぞれがリスクヘッジを始めた場合、
担当者ごとの間に”隙間”が生まれます。
この隙間が顧客からのクレームだったり、不満足感につながります。
業務に携わる全員が、「プロフェッショナルとしての責任感」を持つ。
1人1人が120%の責任感、つまり、他の担当者の領域までも責任を持つ。
この考え方があれば、隙間は絶対に生まれません。
そして、「責任感」の共有を実現できます。
この結果、SHIPではどういうことが起きているか?
それぞれの担当者が1社ごとに「業務報告書」を作成し、今日の業務が他の担当者と共有されます。
私のところには全員の業務報告書が届きますので、すごい数の報告書があがってきます。
1社の業務報告書を各担当者は共有し、その業務への責任を全員が共有することになります。
「わからないこと」や「他の担当者への質問」も飛び交います。
顧客に対してしっかりと業務をしたいという思いから、
自分自身の知識不足や疑問点をオープンにする。
ここには、個人のリスクヘッジという視点は存在せず、
「プロフェッショナルとしての責任感」が先行することになります。
ここまでやってもミスは生まれます。重要なのは、ミスの種類です。
個人的な観点、つまり個人の甘えから生まれた場合は、ミスです。
組織的な不具合から生まれた場合は、バグです。
ミスは成長の段階で誰しも経験することです。
個人の甘えからミスが生じた場合、私は「考え方」を指導します。
しかし、バグが生じた場合の全責任は、私にあります。
スタッフが顧客に対して責任を持って一生懸命に仕事をしているのであれば、
最終的な全責任は経営者である私の責任となります。
「それって理想ですよね?」
何人かはそう思ったかもしれません。
私はSHIPのスタッフ全員に、仕事を通じて理想を追求する生き方を望んでいます。
理想を追求するには、「責任感」から逃げることはできません。
毎日、リスクから逃げる生き方を選択し、責任を負わされたら責任のない仕事に転職する。
こんなことを繰り返す先に、理想的な生き方はありません。
理想的な生き方に対して、正面から挑戦してほしい。
SHIPスタッフに対して、いつもそう思っています。
私はこれからも繰り返しスタッフに対して、
「プロフェッショナルとしての責任感」を伝えていきます。
「それって理想ですよね?」という質問に対し、
私は「理想をいつも追いかけています」と答えます。