「人がいない」日本2023.7.11 税理士法人SHIP 鈴木 克欣
皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。
「募集をかけても全然人が入ってこないんです」
「人が入っても、すぐに辞めてしまうんです」
どの業種、どの規模に限らず、多くの企業から出てくる“声”です。
例えば、現在10人の企業が利益が出ていなくて、人が増えて売上が増えたら利益が出る。
・・・だから、すぐに人が必要なんです。
間違っています。
入口の考え方が間違っています。
人がいないから利益が出ていないのではなくて、
10人で利益が出ない構造になっているから、利益が出ないんです。
10人で利益が出ない構造の企業が20人になったとしても、やっぱり利益は出ません。
そして、人が入ってこないのではなくて、「人がいない」んです。
日本の多くの企業が、20代、30代の即戦力となる男性を求めています。
少し、一歩引いたところから考えてみます。
20代、30代の元気な男性がある企業に勤めているとします。
まず、その企業はきっとその男性を手放さないと思います。
給与や待遇をよくしてでも、繋ぎ止めるはずです。
つまり、20代、30代の即戦力となる男性は転職市場にいないんだ・・・ということです。
人が入ってきたとしても、すぐに辞めてしまう。
最近、何社も転職を繰り返している人が増えてきています。
なぜか?
残念ながら、どの企業に行っても「受け身」だからです。
転職したら今よりも給与が上がり、今よりも待遇が良くなるはずだ。
「あれ?ここも今までとそんなに変わらないな・・」とまた転職する。
結果的に、多くの給与を得て、やりがいを持って働いている方々はその企業に貢献している人たちです。
自分から率先して、組織の利益のためにがんばり、時には経営者や先輩に「こうすればもっとよくなるはずです!」と自分の考えを伝えている。
どこへ行っても「受け身」の状態で、さらに良い環境を求めている人は、僕から見ると、隣の芝が青くはない「世の中を知らない」人に見えます。
自分で考え、芝を青くしようとしている人たちが、その企業から求められるんです。
以前のブログでも書きましたが、SHIPの営業は女性です。
30代で、小さな子供を育てながら時短で働いています。
現在、SHIPの幹部の8割は女性です。
まだまだ日本には優秀な女性がたくさんいるのに、なぜ男性に拘るのでしょうか?
「残業や長い時間働けなくてもいい」と経営者がマインドセットすることで、多くの優秀な女性も採用の対象になるのではないでしょうか?
建築業でも運送業でも現場で働く女性は増えてきています。
即戦力のいない転職市場で、お金を投下して男性を求めるか?
働き方そのものを今の時代にシフトして、女性を積極的に採用するか?
その分岐点が今かもしれません。