なぜDXが進まないのか?2024.8.21 税理士法人SHIP 鈴木 克欣

皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。

金融機関からデータが飛んできて、仕訳が自動で作成される。
クレジットカードのデータも共有され、仕訳が自動で作成される。
作成した仕訳データをAIがチェックして、おかしな部分を指摘してくれる。

これまで、仕訳を入力していた作業が80%は自動化され、作成された試算表はbixidですぐに連携され、クラウド上でどこにいても確認できる。

今日はDX(デジタルトランスフォーメーション)の話です。
上記は、会計事務所の業務や企業のバックオフィス業務がDXにより大幅に軽減される事例です。
すでに、我々SHIPでも積極的に導入しており、DXはかなり「使える」ところまできています。

DXにより、経理の仕事は無くなるのか?
DXにより、税理士の仕事は無くなるのか?

よく質問されることですが、残念ながら、無くなります。
正しく伝えると、我々がこれまで行ってきた「作業の仕事」が無くなる・・・ということです。

この「作業」とは何か?
請求書や領収書などの書類を預かり、簿記の知識があるスタッフが会計ソフトに仕訳を入力する。
つまり、紙上の情報を会計ソフトに入力することでデータを作成するという「作業」です。

データは金融機関にあります。
データはクレジットカード会社にあります。
そのデータがAPI連携により入手できるようになったことで、「データを作る作業」が必要なくなったことになります。

そこにデータがあるなら、連携すればいいよね?
この考え方が、我々にとってのDXの入口です。

そもそも、なぜDXを進める必要があるのか?
日本の人口減少により、生産年齢人口は減少していきます。
今の段階で、DXを活用した準備をしておく必要があります。

そして、重要なことは「働き方」は必ず変わるということです。
SHIPにおいても、7時間勤務制、リモート勤務、フレックス制度などを実現した背景には積極的なDXへの調整があったからだと言えます。

言い換えれば、多くの企業がなかなかDXを導入できていない背景には、「働き方」を変えたくないというMINDがあるからです。
「DXにより、我々の仕事がなくなるかもしれない」
「いまさら、仕事の仕方を変えるのは抵抗がある」
・・そんなMINDにより、日本の企業はDXが進んでいないのではないでしょうか?

では、働き方を変えたくないという理由から、DXを積極的に行わなかったとしたらどうなるでしょうか?

日本の高齢化はジワジワと進んでいきます。
即戦力を採用しようとしても、なかなか人手不足は解消されない。
つまり、組織における人の確保は今後も困難な状況が続き、売上は減少していくでしょう。

どのタイミングで、「考え方」を変えるかです。
必ず、「考え方」を変えるタイミングはやってきます。
これまで、3人で行っていた業務を1人で行うタイミングがやってきます。
「あと2人、採用できればな・・・」をずっと考えていても、何年も実現できないとしたら仕事の仕方を変えなければならない、ということです。

そして、DXは必ずしもバックオフィス業務に限ったことではありません。
営業やマーケティングにもその効果は発揮します。

AIにより、飲食店で明日の来店客数を予想できることはご存知ですか?
そして、その誤差が1人から2人ぐらいまで精度が上がってきているとしたら、どう考えますか?

数年後、多くの飲食店がそのAIやDXを導入していると予想できますよね?
明日の売上が予想されることで、商品の仕入数やアルバイトのシフトが自動的に連動される。
在庫調整や人件費の削減により、その飲食店の生産性や利益率は向上するでしょう。

「こうなればいいよね?」は、もうすでに実現できると認識した方がいいです。
少しでも早く、DXに向けた考えた方にシフトすることで、今存在するDXを探すことをスタートできます。

なぜ、DXを導入しなければならないのか?
日本のこれからの「働き方」を変えるためです。
数年後を考えた時、少しでも早くその一歩を歩き出すことをオススメします。

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