7時間への挑戦2024.10.30 税理士法人SHIP 鈴木 克欣
皆さん、こんにちは。
税理士法人SHIP代表の鈴木です。
今回は7時間勤務についてお話しします。
SHIPの勤務時間は、現在、7時間です。
正社員の勤務時間が7時間。時短正社員が6時間となっています。
もともと、SHIPも一般の会計事務所と同様、残業があたりまえの会計事務所でした。
残業の多い年は、退職者も多かったです。
やはり、残業時間と退職者の数は連動します。
まず、残業時間をなくすことから始めました。
残業をすることが「あたりまえ」の考え方を徐々に払拭していき、DXを積極的に導入しながら、ちょっとづつ働き方を変えていきました。
一朝一夕では変化しません。
時間はかかりましたが、スタッフが一生懸命に挑戦しながら変わってきました。
会計事務所には、繁忙期があります。
確定申告期時は、夜10時頃まで働く・・・という習慣もありました。
これらの悪しき習慣を考え方から変えていったのです。
そして、残業ゼロが当たり前に変わってきた時に、僕の中で疑問が湧いてきました。
なぜ、8時間働かないといけないのか?
残業をゼロにしていく過程で、スタッフ1人1人の生産性を追いかけていたところ、働く労働時間が減っても、生産性が下がっていないことは把握していました。
SHIPのクライアントは増えていく中で、残業時間がゼロになったということは結果的に生産性が上がったことを意味しています。
退職者も1年間でほぼゼロにまで減少していました。
年間の残業時間250時間がゼロになっても、同じような仕事ができるのであれば1日の勤務時間を7時間にしても、もしかしたら今と同じ業務を実現できるかも?
ここから、スタッフも含めた7時間勤務への挑戦が始まりました。
ストイックに時間と向き合うことから始まりました。
電話が鳴り、その電話対応に時間が取られているとわかったので、電話代行サービスに依頼し、SHIPの電話は鳴らないようにしました。
スタッフ1人1人が社用の携帯電話を保有し、クライアントとのやりとりは携帯電話で直接やりとりすることになりました。
移動時間を削減できたら、仕事に集中できると考えたのでリモートワークを導入しました。
同時に、フレックスタイム制も実施し、その人に合った勤務時間に変更しました。
それまでの「あたりまえの働き方」に疑問を持ち、7時間という勤務時間をどうすれば集中できるか?
言ってみれば、メリハリを強化したということです。
時間はかかりましたが、そんなことを繰り返しながら、「7時間勤務でいいんだ」という考え方が浸透していき、働き方が劇的に変わりました。
「SHIPは7時間勤務です。」というと、多くの方は驚かれます。
でも、数年後の日本では「僕らも7時間勤務です。」という世の中になっているかもしれません。
残業が多い職場の場合、「まあ、残業すればいいや」
という選択肢を持ちながら仕事をしているケースが多いと思います。
つまり、7時間勤務を実現しようとした場合、それだけ個人個人の時間管理が求められることになります。
簡単なことではありません。
そして、そこには個人に課せられる「責任」が大きくなることを意味します。
ここに、僕が考える「働き方」の定義が存在します。
経営者だけでなく、働くスタッフ全員に求められる結果は、仕事への成果です。
長く働くことが求められているわけではありません。
働く時間が短くなったとしても、そこから生まれる成果が大きくなれば年間の給与は増えていくはずです。
僕はそれを強制するつもりもないので、スタッフが自分のライフワークバランスを考え、どれだけの成果を目標とするかも自分で決めることになります。
その結果、年間の給与が算定される。
つまり、自分の給与を自分で考えればいいわけです。
今よりももっと所得を増やしたいと考えるスタッフは、どうすれば個人の成果を大きくすることができるかを考えることになります。
時間が対価ではなく、成果が対価であるという考え方です。
まだまだ、この考え方で働いている日本人は少ないと感じています。
でも、きっと変わるでしょう。
それを望んでいる人たちが多くいるのであれば、考え方は変わっていくはずです。
現在、SHIPでは7時間勤務になりました。
朝5時から19時のなかでフレックスやリモートを活用して、自分に合った働き方をそれぞれのスタッフが考えながら働いています。
1日は24時間しかありません。
その24時間の毎日をどのように活用するかは、自分で決めなければなりません。
毎日の有限である時間をどのように過ごすかで、1人1人の人生は決まります。
僕の中で、7時間勤務は通過点です。
まだまだSHIPの働き方への挑戦は続いていきます。
■次回のSHIPカレッジは、「外的要因・内的要因」です。
ぜひ、ご参加ください。
SHIPカレッジ申込みはこちらから
https://www.ship-ac.jp/seminar/1338.html