知恵2024.11.14 株式会社クリエイティブアローズ 乳井 俊文
皆さん、こんにちは。SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリエイティブアローズの乳井です。
今回は、現在出張先のフランスで執筆をしています。私がなぜ、今フランスにいて、何をしているのか?また何を目的にしていて、どんな成果がありそうなのか?の観点から、あらためてビジネスの成長に必要不可欠な経験値について考えてみたいと思います。
知識だけでは価値がない
現代社会において、社会が圧倒的に進化しているポイントの一つにナレッジのシェアが挙げられます。例えば、インターネット上では最先端の論文を閲覧出来たり、ビジネスエリートのSNSやnoteで、その思考やロジックに触れる事が出来たり、海外でピックアップされた新たなビジネスモデルや、少し掘り下げられた他社の成功事例等、情報を探し出すスキルさえあれば誰でもアクセス出来る事が一般的になりました。
また、ChatGPTのような生成AI技術も急速に進歩し、自身の考えている方法論が、正しいのか正しくないのか、成功に近いのか遠いのか、より高度に知る事が可能になりつつあります。しかし、ここで改めて考えるべきことがあります。それは、それらの情報は殆どの人が普通にアクセス出来るものであり、そのこと自体に大きな価値は無いということです。それらを操る人間のスキルやノウハウ、圧倒的な知見や経験値等、リアルな力があってこそ意味を成し、機能するものだからです。
知識は知識でしかない
ここであらためてビジネスの本質について考える必要があります。
事業活動の目的は、永続的に収益を上げる事にあります。その柱がないビジネスは事業とは呼ばないと考えます。まずは、収益を永続的に上げる仕組みがあること。それらを達成するために社員が必要であり、事業のファンを増やし続ける必要があり、競合に打ち勝つために事業自体を磨く必要もあり、社員の自己研鑽も必要となります。しかし、冷静に考えたいことは、前段でお伝えした情報はあくまでも知識でしかないという事です。
知識は、持っているだけでは役に立たず、事業に合わせて何かしらの変換をし、仕組みとして取り入れて実行し、検証してみてはじめて意味があります。現代社会ではこの「知識の仕入れ」がよりイージーになったことで、より多くの知識を収集する事に重きが置かれている雰囲気があり危険だと考えています。デスクに座ってPCで出来ることは確かに増えましたが、差異性や独自性を生み出すことは無理だと考えています。
百聞は一見にしかず
今回の旅は、私が伴走している事業の代表や主要取締役数名と私、そしてオリジナルでツアーを企画してくれた業界の精通者の少人数のメンバーで実施しています。ヨーロッパの長い歴史のなかで、ブランデーをはじめとするお酒の事業についての視察ツアーです。
|視察ツアーの目的|
・ヨーロッパの伝統的なビジネスリーダーの取り組みを学ぶ
・工場設備や製造方法の知見やヒントを探る
・現在のプロダクトの評価を知る
・マーケティング戦略を学ぶ
・世界市場での戦い方を学ぶ
|目指す成果|
・より効率的な設備投資による事業拡張
・製造方法のアップデート
・商品の品質向上、新機軸商品の開発/販売
・海外アワードの獲得
・本場ヨーロッパでの販売
・2025年4月の新事業を確実に成功させること
200年~300年以上の歴史を持つ蒸留所や醸造所から学ぶノウハウは圧倒的です。日本国内では習得は出来ないであろう様々なノウハウや知見を習得できるのはこのような活動があってこそはじめて実現出来ることであり、この様な機会に感謝しています。製品づくりの裏側やテクニックを学ぶことで飛躍的に商品クオリティは高まる事でしょう。まだまだ初日ですが、後5日間しっかり学び、事業に確実にインストール出来るように情報を整理しながら過ごしています。
また、こういう場ではクライアントとの距離もさらに近くなり、商品づくりの課題感をはじめ現在のビジネスのウィークポイント(つまり、伸びしろ)を知る機会にもなり私自身、とても有意義な機会になっています。
知識+ノウハウ+実績×最高峰の知見→新たなビジネスの知恵
前段で、知識を変換しなければ意味が無いと書きました。そうです、ビジネスに確実にインストールするための知恵に変換するのです。しかもその知恵は教わった事をそのままインストールするだけでは弱いです。ヨーロッパと日本の違いもあるでしょう。例えば、税法上の課題や、製造基準等にも隔たりがあります。また、原材料も異なります。
例えば「水」。硬水と軟水では全く異なるはずですし、ヨーロッパに比べて日本はその点では優位性が高いです。つまり、今回の学びを自分たちの強みを最大化するための知恵に変換し、オリジナリティをもって事業にインストールする事が重要なのです。
現在、現地時間の朝4時です。時差もありますが、興奮のあまりなかなか眠りにつけません。そんななかで、また新たな出会いが本日待っています。
頭をリフレッシュし、強度を上げるためにこれから10kmの朝ランをクライアントと行います。コロナ禍前は私自身も自分の事業で毎年NYCに視察に行っていました。直近ではSDGsをテーマにしたSwedenでした。海外の先端エリアからの学びを国内に持ち帰り、独自に変換する事は優位性が高い事を誰よりも体験していますし、きっとこれからも変わることは無いでしょう。
今回の取り組みが来春には大きな花となって咲く事でしょう。皆さん、是非楽しみにしていてください。また、弊社でも独自のツアー企画を考えてみたい、そう考えていますので楽しみにしていてください。
株式会社クリエイティブアローズ
代表取締役 乳井 俊文