会社という船を進めるために <プレイングマネージャーの視点>2025.3.26 株式会社クリエイティブアローズ 古川 智一
皆様、こんにちは。
SHIPアソシエイトパートナー、株式会社クリエイティブアローズの古川です。
3月も終盤に差し掛かり、新年度に向けた動きが本格化してきました。この時期、多くの企業で組織体制の見直しや役割の最適化が進められているのではないでしょうか。私自身も改めて自社の組織と自分の役割を見直し、より俯瞰的な視点と行動力が求められていることを実感しています。
会社を一つの「船」と考えたとき、その航海を成功に導くには、明確な戦略と各部門の連携が不可欠です。船長(社長)が目的地を決め、航海士(マネージャー)が最適な航路を選び、乗組員(営業・企画・デザイン)がオールを漕ぎながら進む。この流れがスムーズでなければ、船は前に進めず、市場の荒波に翻弄されてしまいます。
私自身、プレイングマネージャーとして、現場の最前線に立ちながら経営の舵取りも担う立場にあります。単にオールを漕ぐだけでなく、全体を見渡し、進むべき方向を示し、チームが最適に機能するよう支援する ――これが「航海士」としての役割だと考えています。
会社という船の役割分担 ――戦略と実行のバランス
会社経営では「戦略」と「実行」のバランスが非常に重要です。ここでは、会社を船に例え、それぞれの役割を整理してみます。
船長(代表)がビジョンを示し、戦略を決め、船の最終目的地(企業のビジョン)を決める。また、どの市場を狙うのか、どんな競争優位性を作るのかを策定し、船が大きくなるための投資判断(新規事業・リソース配分)を行っていく。その中で私を含め社員の役割を具体で考えてみました。
航海士(取締役)… 戦略を現場に落とし込む
・船長が決めた戦略を実行可能な計画に落とし込む
・営業・企画・デザインの連携を最適化し、効率的な進行を支援する
・風向き(市場環境)や潮流(競争状況)を見極め、必要に応じて戦略を微調整する
*自らオールを漕ぐ=「現場に立つ」ことで、戦略と実行をつなげる存在
操舵手(営業部長)… 売上拡大の推進役
・目的地へ向けた具体的なルート設計(営業戦略)
・営業スタッフに役割を割り振り、売上最大化のためのKPI管理
・顧客の声を集め、商品・サービス改善のフィードバック
*市場のニーズを的確に捉え、売上を最大化する舵取りが重要
甲板員(営業スタッフ)… 市場開拓と売上の最前線
・直接オールを漕ぎ(顧客開拓)、船を前進させる
・市場(顧客)の状況をリアルに把握し、営業部長へフィードバック
・競合船(他社)の動きをチェックし、優位性を確保
*日々の顧客接点が、会社の成長を左右する最前線
航海計画チーム(企画・デザインチーム)… ブランドと付加価値の創出
・船の魅力(商品・サービスの差別化)を強化し、競争力を高める
・効果的な航海ルート(マーケティング戦略)を立案し、売上最大化を支援
・顧客が「この船に乗りたい!」と思わせるブランド体験を作る
*商品・サービスの競争力を高め、価格競争を避ける
エンジン(財務・経営管理)… 資金管理と利益最大化
・船がスムーズに動くための燃料(資金)を管理
・収益性を高めるためにコストコントロールや投資判断を行う
・どの航路(事業)が利益を生み、どこにリソースを投下すべきか分析
*利益を意識し、最適な航海を続けるためのコスト管理
企業の航海を成功させるため、船が順調に進むためには、以下のポイントが重要と考えます。
・「風を読む力」 を持つ(市場環境を適切に分析する)
・「オールを漕ぐ力」 だけでなく、「ルート設計」も最適化する
・「企業文化」 をエンジンとして、社員のモチベーションを維持する
・「利益最大化」 を常に意識し、最適な投資を行う
・「チーム全体が同じ方向を向く」 ためのリーダーシップを発揮する
プレイングマネージャーとしての私の役割は「現場のリアルな課題」と「会社の戦略的な航路」をつなげることです。一方で、全体最適を見据えながら、ただオールを漕ぐだけではなく、船の進行を最適化する意識が求められます。
会社経営を「船の航海」に例えたとき、このバランスが取れて初めて、我々は嵐を乗り越え、遠くまで進むことができます。私自身、プレイングマネージャーとして、この会社の航海がより強く、遠くまで進めるよう、これからも挑戦を続けていきます。私自身が役割を理解、行動し組織を強化し、我々のクライアント様へ最大効率でご支援していきたいと考えております。
株式会社クリエイティブアローズ
取締役 古川 智一